昨夜のキッチン・ミュージックは1996年に発表されたTipographicaのセカンド・アルバム。高野寛や遊佐未森のCDを通じて名前を覚えたギタリスト・今堀恒雄が本来はJAZZミュージシャンであることを知り、彼の演奏するJAZZを聴きたくて発売当時に購入したものです。それっきり封も切らないままCD棚に放置されていました。理由は不明。僕は生活サイクルの割に少しばかりCDを買い過ぎなのです。
とにかく自由な音楽、というのが第一印象。そして心地よい。理屈はいらない。スコアに則って演奏する方法論はむしろフリーとは対極を行くものかも知れないけど、音に身を委ねてそこに自由を感じられればリスナーにとってはそれが全て。あとは素晴らしい音楽を生み出してくれた作曲者と演奏者に対する感謝の念があればよい。
しかしこれは料理のBGMには向かない。齧りついて聴くべき音楽。僕はダンスを楽しむ素養がないので踊れないのは一向にかまわないけれど。
今も残るTipographica公式サイトに記された菊地成孔氏による楽曲解説も併せてどうぞ。メンバー自身による“タカトゥク祭り的ボイス・メッセージ”も楽しめます。
