全曲本人の作詞・作曲による“みちよ”名義での第1作。
期待を遥かに上回る素晴らしい作品でした。彼女ならではの切なくもパワフルな、それでいて人柄の良さを感じさせるヴォーカルを存分に楽しむことができます。嫌味の無いストレートなアレンジも好印象。メロディーへの言葉ののせ方や微妙な音程、英語の発音など細部に破綻は散見するものの、シンガーソングライター・みちよのファースト・ステップとしてはまずまずの仕上がりだと思います。
私的ベスト・トラックは、凶暴な魅力に満ちた『Love Line』*1、歌詞の重みがずっしりと心に響く『Lovers』、そしてみちよ自身の作・編曲・演奏によるインストゥルメンタル『MATRICARIA』あたりでしょうか。特に『Love Line』は2004年の楽曲大賞有力候補! まあハロプロでもつんく♂ワークでもないのですけどね。
アイドルとしてデビューし、後にチャート・ミュージックから離れても、コストをかけずに良質な音楽を生み出すことはできる。みちよはその先駆者となりました。彼女が敷いたレールの上で次に走り出すのは誰?