パンクラス 10周年記念大会

 まず、枠が小さいとはいえ端折り過ぎ。アルメイダの技術や菊田とシノシックの凌ぎ合いをもっと見たかった。新日本との力関係もあるでしょうが、見たい試合を見せてもらえないのならば視聴者は離れていくと思いますよ。
 とはいえ、鈴木 vs 飯塚のキャッチルールマッチは予想外に楽しめました。飯塚が裸足だったのは鈴木の得意とする足関節技対策ですかね? しかし鈴木は太りすぎ。若い頃のような研ぎ澄まされた怖さがなくなってジャイアン的ガキ大将っぽさが出てきた。まあ、すっかり老け込んでずうとるびの新井康弘似にますます磨きのかかった船木に比べればまだ現役らしくてよいのかも。
 そしてメインの近藤 vs ジョシュ。実はジョシュの試合は初めて見たのですが、意外とパンチの回転が早くて良い選手でした。アッパーとかは打てないみたいだけど。近藤は本当に腰が重いしスタミナも抜群、ハートも強くて良い選手なのですけど、総合ルールでこの体重差はさすがに無謀でしょう。それこそ相手が寝技の素人で、足関節でもとって一気に勝負を決めない限り勝つのは至難の業だし、いたずらに選手寿命を縮めるだけのような気がします。離脱した美濃輪選手も韓国でダン・スバーンと対戦するようですが、パンクラシストに共通する無差別級志向は時代に逆行するものであり、ともすれば選手を潰しかねない危険を孕んでいると思います。